LIFE INSIDERより転載
気温が下がり、外出時にはホットドリンクを持ち歩く機会が増えてきた。特にコーヒー店を営む筆者は、繊細なフレーバーのスペシャルティコーヒーを持ち歩くことも多い。
しかし、一般的なステンレスボトルではどうしても金属のニオイが移り、香りが損なわれてしまうのが気になっていた。
そこで数年前から愛用していたのが、内側にセラミック加工が施された Fellow の「Carter Move Mug」。ただ、サイズ感など気になる部分もあり、もう少し“持ち歩き前提”で使いやすい選択肢はないかと探していた。
コーヒー1杯分にちょうどいい、セラミック加工ボトル

京セラ「CERAMUG ボトル 180ml」3,630円(税込)
京セラの「CERAMUG ボトル」は、内部がセラミック加工された保温・保冷ボトル。金属臭が出にくく、陶器に近いニュアンスでコーヒーを楽しめるのが魅力だ。
スペシャルティコーヒーの華やかな香りもきれいに残り、最後の一口までおいしく飲める。

購入を決めた理由のひとつが、サイズ展開の絶妙さ。180・300・500mlの3サイズで、いずれも細長いスリムな形状になっている。
なかでも気に入っているのが 180mlタイプ。コーヒー1杯分に過不足なく、約50×50×155mm・140gという軽さとスリムさのおかげで、コンパクトなサコッシュや小さなバッグでも邪魔にならないのがうれしいポイントだ。
「本とコーヒーだけ持って公園や川に行く」という気軽さを取り戻せたのは、このサイズ感があってこそだと感じている。
使って気づいたちょうどよさ

口径は35mmとかなり細い。飲むときに鼻が覆われないため、広口タイプより香りは感じにくいものの、十分に楽しめるレベルだ。

使いはじめてうれしかったのが、筆者が愛用しているKONO名門ドリッパーがちょうど乗ったこと。サーバーを使わず直接抽出できるので、洗いものが減り、外出前の準備がとてもラクになった。
一方で HARIO V60 や Kalita Wave はサイズが合わなかったため、このあたりは万能ではないことには注意したい。
半日なら問題なしの保温力

ボトル自体は真空断熱構造で、保温・保冷性能も十分。朝にお湯で軽く余熱しておくと、半日ほどの外出であればあたたかさをキープできている。
“1日中ずっと熱々”というタイプではないが、日常使いには困らない保温力だった。
課題もあるが、コーヒー専用にすれば気にならない

スリムなデザインゆえのデメリットもある。まずは、口径が狭いため一般的なスポンジでは底まで届きにくく、洗うには工夫が必要だということ。
セラミック加工のおかげで汚れ自体は落ちやすいものの、専用のブラシを用意する必要があり、ここは少し手間だと感じた。
また、銘柄特有の香りとまではいかないが、コーヒーならではの香りがやや残りやすい印象もあった。コーヒー専用として使うなら全く問題ないが、白湯や紅茶など1本でいろいろ楽しみたい人には向かないだろう。
それでも、自然と持ち歩きたくなる理由

細かな課題はあるものの、シンプルで飽きのこないデザインと持ち歩きやすいサイズは今の生活にしっくりきている。
外出先でも身軽な状態でスペシャルティコーヒーを楽しめるようになり、外で過ごす時間が少し豊かになった。
「今日はこれを持って散歩に行こう」と思えるボトルに出合えたのは久しぶりで、最近はほぼ毎日のようにバッグに入れている。
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