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Photographed by tsubottlee

「好きなものがお互い似ているので、一から家づくりをしてみたいという夢があり、結婚と同時に戸建の家づくりについて検討をはじめました」

「互いに好きなものが似ている」という浅川さん夫妻。近い感性の2人で一から家づくりをしたいという夢を実現すべく、結婚と同時に検討をはじめたんだとか。

SNSでの情報収集と、相性のいい設計事務所との出会いを経てマイホームを完成させました。

お名前(職業):浅川さんLauneオーナー)、夫・Sさん(会社員)、猫・だいず
場所:千葉県
面積:48平米
間取り:2LDK
築年数:築5年
住宅形態:戸建て

  

夫・Sさんのゆかりある土地で、理想を詰め込んだ戸建の住まい。設計時のこだわりや2人の好きなことなどをお聞きしました。

この場所に決めた理由

「理想のマイホームを建てることが長年の夢だった」と語る浅川さんご夫婦。

住まいづくりを進めるきっかけは、自分たちの考えや理想と合致する設計事務所との出会いだったと言います。

「​​マイホームを検討し始めたころ、夫がSNSでたくさん情報収集をしていたんです。鉄骨階段やウッドデッキ、室内からの景観など、とにかくやりたいことがたくさん増えていきました。

その後、設計事務所を探していると、私たちの好みと近く、要望を汲み取ってくれる設計事務所をたまたま近場で見つけました。話も弾み、楽しく相談ができたのが決め手です。

土地の決め手は、予算と希望エリアの条件を満たしていること。そして、風通しや日当たりの良さから、そこに建つ家のイメージが直感的に湧いたことでした」(浅川さん)

やりたいことがはっきりしていたこともあり、新居のプランはとんとん拍子に進んでいった浅川さん夫妻。

事前に集めていた情報のおかげで、設計事務所の方から受ける提案の取捨選択もスムーズだったそうです。

お気に入りの場所

憧れだった土間玄関

住まいに入ってすぐの場所にある土間玄関は、家づくりを進めるうえで必ず作りたかった空間のひとつ。

「広い土間をつくることに憧れがあったので、限られた土地の中で上手く設計していただきました」(浅川さん)

階段もこだわった場所。吹き抜けにつくった大きなFIX窓から入る光が、漆喰壁に当たるとキレイなんです」(浅川さん)

備え付けの家具は設けず、シューズボックスは古家具を活用。アイテム数が少ないシンプルな空間の中で、アンティークの佇まいが存在感を発揮し、雰囲気のある空間になっていました。

家と外をゆるやかにつなげる。開放感のあるリビング

住まいの中心となるリビングは、日々の暮らしの中で最もくつろげる場所となるよう設計されています。

「リラックスできるように広めのソファを置いて、大きな窓からたっぷりの光が差し込む空間になっています」(浅川さん)

すぐ隣にあるウッドデッキとは大きな窓でつながっており、窓を開ければ屋内外がゆるやかにつながる、開放感のある空間に。

「ウッドデッキをなかなか上手く活用できていませんが、窓を開けると空気の入りもよく、のんびりと過ごせるのでとても快適です」(浅川さん)

ウッドデッキとは反対側にあるのがワークスペース。書籍や書類などの収納スペースとしても機能していて、リビングをスッキリした空間に保つのにも役立っていました。

音楽を楽しむフリースペース

ご夫婦で共通の趣味は音楽。ゆったりと音に浸れるスペースが階段を上った先に用意されていました。

「ちょっとしたスペースですが、休日はここでレコードを聴いたり、ボーッとしたりするのがちょうどいい空間になっています」(浅川さん)

お気に入りのアイテム

面白い形に惹かれたオブジェ


リビングや玄関に置かれていたのが、Ai Serizawaさんのオブジェ。少しずつ増えていっているお気に入りのアイテムなのだとか。

「益子陶器市で夫が見つけた作家の作品です。2人とも形の面白さに惹かれて、その場で購入しました。

今後も機会があれば数を増やして、住まいに飾っていきたいと思っています」(浅川さん)

座り心地に驚いたサファリチェア

音楽を楽しむフリースペースに置かれているカール・ハンセン&サンの「Safari Chair(サファリチェア)」は、初めて座ったときに衝撃を受けたインテリア。

「夫婦それぞれ定期的に何かにハマることがあるんです。この住まいで暮らし始めて3年目の頃に、夫がハマったのが椅子でした。

当時、購入前に試す機会があったのですが、サファリチェアの想像以上の座り心地の良さに驚きました。住まいでボーッとする時間に欠かせないお気に入りのチェアなんです」(浅川さん)

中国茶器たち

椅子にハマったSさんに対して、浅川さんが数年前からハマっているのは中国茶。専用の茶器は、今では暮らしにも欠かせないものになったのだとか。

「昔から器が好きでした。そこから派生して、中国茶器のかわいさに気づいたんです。そこから、茶器を使った中国茶にもハマっていきました。

中国茶の独特のスタイルが私の気分をリセットするのに合っていて、夫婦の時間も1人の時間もゆっくりしたいときは中国茶を入れてリラックスしています」(浅川さん)

断念したこと

設計の構想段階で進めていたときに、話には上がったものの当時は諦めてしまったというのがパントリー

「夫と建築士の方は設けた方がいいとアドバイスしてくれていたのですが、予算の関係で断念してしまいました。

お陰で無駄に買い込むことはありませんが、パントリーがあれば家電をそちらに置くこともできたので、今ではあってもよかったかなと思っています」(浅川さん)

これからの暮らし

住まいを建ててから、取材時点では築5年の時間が経過。設計当初に比べると、おうちの中での暮らし方について考え方に変化がでてきた、と浅川さん。

「例えば、ソファも大きなものを1つ置くのではなく、1人掛けのものにして、それぞれ寛ぐのもいいねと話をしています。あとは、これまでハマっていた椅子のように、今は照明に関心を持ち始めていて買い替えを検討中です」

さらに、考え方の変化は、これからの暮らし方そのものに対しても及んでいるよう。

「私が香川出身ということもあり、将来は田舎に帰って、自然に囲まれながらのんびり暮らしたいという夢もあります。

でも、すぐに香川で暮らすのは難しいので、今の家でも少しずつ緑を取り入れていきたいなと。植栽は増やせないので、家の中からもう少し緑が見えるようにしてみたいですね」(浅川さん)

音楽、器、インテリアなど……。お互いの好きなものが丁寧に散りばめられた浅川さんご夫婦の暮らし。もっと2人の“好き”がどんどん詰まった空間になっていくことでしょう。

これから2人がどんなことに関心を持っていくのか、それがどう暮らしに反映されていくのか。住まいの景色もまだまだ変わっていきそうで、今後も楽しみなおうちでした。

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