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自然の豊かさと暮らしやすさをあわせ持つ香川県。
中心街や空港へのアクセスもよい住宅街に、志帆さんとご家族の住まいがあります。

夫婦それぞれの時間も、一緒の時間も大切にできる空間を目指して始めた住まいづくり。
少しずつ集めたお気に入りを飾りながら、お二人は暮らしを育てています。
日々変化していく住まいについて、お話を伺いました。


この住まいに決めた理由

志帆さんと夫・大輔さんがこの土地で家を建てることを選んだのは、志帆さんにゆかりのある場所に、タイミングよく分譲地ができたことがきっかけでした。
「私は高松、夫は徳島と、ふたりとも田舎育ち。だから住まいを持つなら戸建て、というのが自然な考えでした。学生時代に建築を学んでいたこともあって、ずっと自分の家を建ててみたいと思っていたんです」

お二人は結婚して1年も経たないうちに、住まいづくりを決意。
志帆さんの実家の近くにちょうど分譲地ができたこともあり、賃貸暮らしは1年半ほどで終えて、今の生活が始まりました。

家づくりで大切にしたのは、「閉じた空間にしない」こと。
「家族がどこにいても存在を感じられる。声をかければすぐ会話できる。そんな距離感を意識しました」

その言葉通り、室内窓やスキップフロアで壁は最小限に。お互いを自然に感じながら暮らせる工夫がちりばめられています。
お気に入りの場所
自然とキレイにしたくなるキッチン

まず目を引くのがオープンなキッチン。料理好きなふたりにとって、心地よい空間です。
「ずっと憧れていたウッドワンのキッチンを選びました。黒のアイアンと木の組み合わせが甘すぎず、ナチュラルになりすぎないところが気に入っています」

収納に扉をつけなかったため、「見せる収納」にせざるをえないのもポイント。
「その分、自然と整えようと意識できるので、結果的に良かったなと思います」

棚には調理器具や器が並びます。
「旅行先で買ったり、知り合いからいただいた器も多くて。見せる収納は、それらを楽しむ良いきっかけになっています」

壁にはCDプレイヤーも。
「夫が音楽好きで、料理しながら音楽をかけています。CDをアートのように飾れるので、気に入っています」

横一列に伸びたキッチンだから、夫婦で並んで料理をしたり、友人と一緒に準備したりできるのも魅力。

疲れているときほど、料理が良い気分転換になるそう。
自然と整う意識が芽生える、お気に入りに囲まれたキッチンは、暮らしの中心になっていました。
趣味全開のクローゼット

洋服好きな志帆さん。クローゼットは夫婦の趣味が詰まった空間になっています。
「寝室とカーテンで仕切った空間を、趣味全開のクローゼットにしています。季節に合わせて飾りを変えたり、夫や愛犬と一緒にくつろげるようインテリアを揃えたり。居心地のいい場所なんです」

衣類は季節ごとにお店のように並べ替え。
「IKEAのアイテムで、季節に合わせて入れ替えながら見せる収納にしています。色を揃えて配置するのもこだわりです」

マフラーやアクセサリーもまとめて、身支度がここで完結するようにしているそう。
「本も好きなので、何冊かはこのスペースに置いて、いつでも読めるようにしています」

こちらのスペースには大輔さんの趣味であるレコードプレーヤーが置かれていて、音楽が楽しめます。
お互いの時間を大切にして、おうち時間をより豊かなものにするための空間が作られていました。
ディスプレイを楽しむ寝室

クローゼットの向かいは寝室。頻繁に模様替えするディスプレイスペースでもあります。
「広いベッドに加えて、大好きな雑貨に囲まれているのが幸せです」

ベッドサイドには雑誌や文庫が収納されていました。
「寝る前にのんびり読書するのがマイブーム。すぐ手に取れるよう、収納アイテムを使って枕元に並べています。寝室は少しの工夫で雰囲気を変えられるので、模様替え好きな私にとって楽しい空間です」

模様替えのポイントについては「暮らしのアイデア編」で詳しく聞いていきます。
お気に入りのアイテム
家族の暮らしに合わせて揃えたダイニングセット

新しい家族・まるおくんを迎えたことをきっかけに、ダイニング周りを新調したのだそう。
「以前は長方形のテーブルを使っていましたが、円卓に買い替えました。テレビを見たり、まるおと過ごしたり。生活シーンに合わせて自由に座れるのがいいんです」

「前は普通の4脚のテーブルでしたが、まるおに齧られてボロボロになってしまって。次は絶対に噛めないものを、と思って選びました。デザインもかわいく、安心して使えています」

チェアもお気に入りのインテリアのひとつ、と志帆さん。
「座り心地はもちろん、素材の組み合わせやすっきりとした脚のデザインが気に入っています」

さらに嬉しい発見も。肘掛けをテーブルに引っかけて浮かせられるので、ルンバが掃除しやすいのだそう。
置いても掛けても絵になる時計

ダイニングに飾られているのは、オンラインショップで見つけた八角形の時計です。
「八角形のデザインに一目惚れして、引っ越して一番最初に飾りました」

壁掛けはもちろん、置いて使うこともできるそう。
SNSに載せたときも「どこの時計ですか?」と聞かれることが多く、注目度の高いアイテムだと話してくれました。
ディスプレイの楽しさを生み出す壁掛け棚

部屋じゅうに飾りを楽しむために欠かせないのが、IKEAの壁掛け棚「FLISAT(フリサット)」。
「壁が寂しいところに付けるだけで雰囲気が変わります。雑誌を置くだけでも空間の印象がガラッと変わるのでおすすめです」

自由度の高い棚が、住まいの楽しみ方を広げていました。
気になるところ

開放感ある空間を楽しんでいる志帆さんですが、少し悩みもあるのだとか。
「1階からも2階からも見えるスキップフロアがあるんですが、まだうまく活用できていません」

「ハンモックを置いたり、音楽スペースにしたり試しているんですが、しっくりこないんです。今も模索中ですね」
これからの暮らし

日々、住まいに小さな変化を加えながら暮らしている志帆さん。
これからの住まいについて、こんなふうに話してくれました。
「この家は“私たちの変化を受け入れてくれる”ように設計してもらっています。だから、そのときの好きなアイテムや、『こんな空間で過ごしたい』という思いを、これからも自然に受け止めてくれる気がします」

「これから趣味が増えたり変わったりしても、夫や愛犬と一緒に楽しめる環境を整えていきたいですね」

自分たちの“好き”を大切にしながら、暮らしも住まいも変化を楽しむ。
次はどんな表情を見せてくれるんだろう?そんなワクワクを感じさせてくれるお部屋でした。





